本土からの移住認可、故・魯平氏が委譲拒否【香港―政治】

国務院香港マカオ弁公室の張暁明・主任は雑誌『紫荊』最新号への寄稿で、同弁公室主任だった故・魯平氏を振り返った。12月1日付香港各紙によると、これは魯氏の生誕90周年記念出版のために張主任が寄稿した原稿を『紫荊』が先行掲載したもの。1987年5月の基本法起草委員会の第4回会議で、香港側委員がほぼ全員同意で中国本土住民の単程証(片道ビザ)の審査・批准権を特区政府に委譲すべきと主張した際、魯氏は「絶対にだめだ」と強く拒否した。理由として中英共同声明に「本土住民の特区への進入は現行の方法で管理する」とあることを挙げたほか、「毎日、大量の本土住民が香港に進入する。オペレーション上も中央のコントロールに依存するしかない。批准権を完全に香港側に委譲したら事実上、有効なコントロールは保証できない」と説明。香港側委員の査済民氏と口論が続いたが、魯氏が「香港政庁も従来から本土住民が香港に出入りするのを禁止する権限はない」と語気を強めたことで議論は収まったという。起草委員を務めていた民主党の李柱銘氏も当時を回想し、魯氏は「君たちには管理できない。50万人、100万人が香港に押し寄せたらどうする」と述べたことを明らかにした。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/history/index2.php?id=11702

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