人民解放軍による台風のゴミ片付けに批判【香港―社会】

9月に台風22号(マンクット)の襲来で香港には甚大な被害が出たが、1カ月過ぎてもいまだ倒木やゴミの撤去・処理などが遅れている。そんななか、人民解放軍駐香港部隊が新界のハイキングコースの倒木やゴミなどを片付ける活動を行ったことに対し、法律違反だと批判の声が上がっている。10月15日付香港各紙によると、中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室(中弁連)と香港中国企業協会、香港中遠開運国際公司ら600人余りがマクレホース・トレイルで倒木やゴミなどを片付けた。しかし、議員らは解放軍メンバーが軍服を着たまま参加していたことを問題視。この活動は香港の地方事務であり、「駐軍法」に明記された人民解放軍駐香港部隊は香港の地方事務にはかかわってはいけないとの条項に違反すると主張。また、「香港基本法」第14条では治安の維持や災害救助のため必要があれば中央政府に人民解放軍駐香港部隊による協力を要請できるが、今回要請はしていないと指摘する。マカオでは昨年の台風被害の際には人民解放軍が初めてマカオ特区で救助活動を行ったが、香港ではまだこの条例が引用されたことないという。批判に対して張建宗・政務長官は、今回の活動は公益ボランティアであり、過度の解釈はしないよう呼び掛けている。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20180927_13792/

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