深圳の屋台村にあるお気に入りの麺屋が…

深圳の屋台村にあるお気に入りの麺屋がつぶれた。その店の「涼麺」は日本の冷やし中華にそっくりの味で、酢が利いててちょっとピリ辛といった具合だ。味つけもさることながら、おいしさの最大の秘密は麺にある。注文してから麺粉の塊を手動の製麺機で切っているので、新鮮でしこしこした麺が味わえる。それでなんと10元。屋台村にはひからびた麺で15元取る店も多いのにだ▼新鮮さが売りといえば搾りたての豆乳が飲める店もある。注文してから大豆を冷蔵庫から取り出してミキサーにかけるのだ。黄色いどろどろとした濃い豆乳で、きな粉のような香りがする。大きいカップでも1杯6元▼しかもその店のオヤジは冷たい豆乳と温かい豆乳を1杯ずつ同時に注文したらミキサーを分けて1杯ずつ作り、あくを取るお玉もそれぞれ使い分けている。その丁寧な仕事ぶりは一介の豆乳屋のオヤジにしておくにはもったいないが、おいしい豆乳が飲めなくなると困るから豆乳屋のオヤジのままでいてほしいものだ。 (何)

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