《120》友達は自由を愛する放浪犬


友達ができた野良犬のココ

左がココ、右がゴールディ(筆者撮影)

お天気の良い昼間に道を歩いていると、ササーーッっと走り去る犬が。コミュニティードッグとして村の多くの人に知られている野良犬のココだった。そして、その後ろについて走る犬も発見。お、ココに友達ができたのだな、と思って温かい気分になった。

その後度々2匹が一緒に走っているのを見かけた。野犬は通常は群れをなすけれど、ココは今まで1匹で山から村に下りてきて、いろいろな人や野良猫さんたちからご飯をもらっていた。天気の良い日は浜辺に座り日向ぼっこしたり、散歩中の飼い犬とその飼い主さんの後をつけていったりしていた。寂しくないのかな? と思ったりしていたのだが、今はペアではないか! しかも、ココは雌、友達犬はゴールディーという雄犬。とてもうれしい出来事だ。

さて、このゴールディー、元は野良犬で私が居住する島の反対側に住んでいて、そこで地元の心ある人から薬入りのご飯をもらったりして、重症の皮膚病の治療を受けていた。そしていつの間にか、島の反対側とその中間点までを移動するようになり、その日々のルーティーンができていた。

そんな彼を見て気の毒に思った心優しい近所の人たちが家で世話しようとして捕獲したが失敗(自由を好み脱走)。支援者から毎日おいしいご飯をもらいつつ、きままな生活をしていたゴールディー。そうした生活のせいで皮膚の治療は進められなかったため、一時期皮膚がボロっとしてハゲハゲに戻ってしまった。しかし、数人から餌を毎日いただき、栄養をつけて免疫も強くなったのだろう、昔はガリガリだったが、徐々にでっぷりと太った体になっていった。それも以前のヨレヨレの姿から認識できないほどに毛もたくさん生えて。そんなわけで、ココの連れがあの放浪犬のゴールディーだと私は気づかなかった。

ココの面倒を見ていた友人が、最近ココに友達ができてゴールディーという名前だと私に教えてくれた。私に2匹で仲良く座っている写真を送ってくれて、あのゴールディーと気付いたのだ! 幸せそうな顔つきで、悲惨な生活も過去の話に。今この2匹は行動を共にし、一緒に遊んで、毎日ご飯をもらっている。野良犬だけど、比較的幸せな生活である。餌やりをしている友人の1人が先日2匹にこう聞いたそうだ「家に2匹で来て一緒に住む?」と。でも、2匹は「外が好きなの、ごめんね」という目をして答えたと笑っていた。ちなみに、去勢済みの2匹だから子供はできない。そんな彼らの末長い幸福な時間を 多くの人が願っていることだろう。

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