《118》冒険と野心でいっぱいの子犬

2018年はめでたい戌年に

アニマルハウスの日常(筆者撮影)

泥棒、暴れ者、おばか、そして悪い犬…こんな言葉を毎日連発し、恐らく2018年の元旦にもこれらの言葉と共に叫び声をあげているに違いない、めでたい戌年になるだろう、と信じているものの、昨年引き取った梅とその後運命の再会を果たして我が家にやって来た実兄の松、この梅松兄妹がとんでもない犬たちだったのだ。

子犬といってもすでに9カ月。すっかり体は成犬のように成長したが、頭の中は冒険と野心でいっぱい。いかにして家を破壊するか、先住の犬猫たちを打ちのめすかを日々考えているかのよう。そして、最大の目標はきっと面倒を見ている私を精神的にも身体的にもノックダウンすることだろう。

今まで、おバカ犬でおっとり犬のロンが毎回のように散歩中に膝カックンをして、私は腰を痛めて転ぶ寸前だった。でも、今ではそんなのは序の口で、松がものすごい勢いで私の膝後ろに突進してくる。いかにして、彼らの行動を先読みし、それを回避するかが毎日の課題。では、きちんとしつけろよ、とおっしゃる方も当然いるだろう。そう思ったらぜひ完璧なしつけにチャレンジしてほしい。むしろ、しつけをお願いしたいくらいだ。

遊びたい盛りの子犬から成犬への移行時期。狭い家をウサギのように飛び跳ね、物をひっくり返し、老犬のために日本から運んできて敷いたコルクマットもぐちゃぐちゃに。梅松の暴れ遊びに参加する若犬たち、そして怒って追いまくる老犬たち…。

困るのが、ご飯を待てない松。「待て」はするものの、あまりに食べ物に興奮してボールに長い鼻を突っ込んで、ボールがひっくり返る。空を切りカランカランと飛んでいくボールと手作りご飯を見ると、思わず泣けてくる。

そして、最悪のことは(うん×を踏むと運がつくというけれど)家の階段にはそこをトイレと認識する梅の糞が。さまざまな方法で散歩がトイレタイムなんだと教えようとするが、その努力の甲斐もなく家トイレ。しかも、その落し物を食べてしまうのだ。子犬の雌犬はよく糞を食べることもあるというが、原因はいまだ解明されていない。獣医さんからは、鷹のように後をつけまくり、糞(運)を拾うのだ! と言われるが、犬は賢く、知らぬ間に隙を見ては用を足しているのだ。

多頭と住むのに慣れてしまった筆者とはいえ、彼らのパワーはすごすぎる。正直ギリギリ状態。側から聞くと大笑いの漫画状態。もう少し成長したら落ち着いてくれるかい? と毎日願っている。今年は戌年、少しは静かな生活を送れるのかなあ。

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