暴雨で新界北部が浸水、ダム放水への批判も【香港―社会】

香港では8月29日、赤色暴雨警告(レッド)が発令される大雨となり、新界北部では土砂崩れや田畑の水没、民家の浸水、倒木などさまざまな被害が出た。香港の大雨警報には3段階あり、最高レベルを示すのは黒色(ブラック)、その次が紅色(レッド)、黄色(アンバー)となっている。政府当局が29日に確認した浸水報告は23件。新界多篠郷村では8月29日夕方から夜にかけて雨脚が最も激しくなり、洪水が押し寄せ、水位は胸の高さに達するほどになった。村内の渓流のそばには政府梁務署が設置した洪水警報システムがあるが、29日は水位が過去最高に達していたにもかかわらず警報は作動しなかった。死傷者は出ていないものの、住民が飼育していた猫10匹と犬2匹が溺死してしまったという。8月30日朝には水はひいたが、民家の家財道具は破損し、道端には流されてぶつかった多くの車両が残され、土砂崩れが起きた粉錦公路は閉鎖された。深セン市でも連日大雨が降り、8月30日は市内全ての小学校・中学校が休校となった。香港に水を供給する深センダムは30日午前2時30分に放水を開始し、香港当局はその7分後に放水を発表。この放水が新界北部の洪水を引き起こしたのではないかという声も出ているが、当局は放水12時間内に新たな浸水は報告されていないと指摘。洪水は大雨によるもので放水の影響ではないとしている。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20170526_9363/

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