和仁廉夫氏の新書『三竈島事件』が9月発売【香港―社会】

本紙連載「中国美女図鑑」でおなじみの和仁廉夫氏の新書『三竈島事件 日中戦争下の虐殺と沖縄移民』が現代書館から9月上旬に発売される。マカオ南西部に位置する三竈島(さんそうとう)。その島で、かつて大量虐殺による占領が行われたことは、ほぼ知られていない。1937年、日中戦争の本格化に伴い、日本海軍は島を華南地方占領の足場とすべく、航空基地を設置。島を制圧する際には海上封鎖、島民の虐殺、中国ゲリラとの抗争などが繰り返され、その後、無人島と化し広大な耕地が残された。1939年、沖縄から三竈島への移民が開始。主な仕事は海軍が買い上げる米など農産物の生産であった。同書は沖縄農業移民の三竈島での暮らし振りを伝えるとともに、戦後は国共内戦時に国民党軍の撤退センターとなった三竈島を巡る激動の歴史を詳細に追った第一級のドキュメントだ。蒲豊彦編著、浦島悦子・和仁廉夫 著、定価2800円+税。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20180713_11801/

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