日本人ガイドによる山歩きガイドブック発行【香港―社会】

香港の山歩き指南『行ってみよう! 香港の四大トレイル』が先ごろ刊行され、香港旭屋書店で7月15日から販売が始まった。著者の森Q三代子氏は『香港ポスト』で人気を博した連載『森Qの歩くハイマー記』でおなじみのカリスマ日本人ガイド。著者が香港に赴任したのは1990年で、運動不足解消のために始めた山歩きにはまった。しかし1997年の返還以降、トレイルは激しくコンクリートで固められ、ゴミは散乱し、英国人が愛した植民地の遺産、香港の自然が損なわれるのではないかと2000年に脱サラ。香港の山のガイドの狼煙(のろし)をあげた。当時ショッピングやグルメだけでは観光客を誘致できなくなり、ハイキングを売り出そうとしていた香港政府観光局と思惑が一致。僭越ながら日本人ハイカーを誘致し、日本人的な感覚で声を上げることで香港の自然を守れるのではないかと考えたという筆者だが、果たしてその一翼は担えたのだろうか。本書は、ガイドがいなくてもスタート地点まで行き、トレイルを歩き、街に戻れるようなガイドブックとして、香港の歴史や逸話、動植物にも触れ、巻末には暴雨や台風、救急車の呼び方などにも言及。香港ライフに役立ち、健康的に過ごせる、そんな1冊となっている。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20180129_6745/

 

Share