課文240「健康的に小腹を満たす」

後ろめたくないスイーツ

 「おやつ」って、魅力ありますよね? 小腹が空いたら、空いてなくても「おやつの時間」になったら、食べたくなりますよね? でも、やっちゃった感があるスイーツを食べるのは、なんとなく後ろめたい感がありませんか?

実はね、去年の夏に香港の漢方問屋ストリートで有名な上環高陞街でええもんを見つけたんです。それが、今回ご紹介する「棗挟核桃仁」。おいしくって、体に良くって、毎日食べた方がええ!と納得するおやつです。特大サイズの干しなつめに、20粒以上のレーズンとクルミ約1個分が挟んであるんです。いうなれば、ドライフルーツの宝石箱や〜!

「棗挟核桃仁」海生參茸行(上環高陞街17号地下)で 30ドル(編集部調べ)

そもそもドライフルーツってね、むいて捨ててしまう皮を捨てずに果実を丸ごと乾燥させた食品やから、まるごと食べること(一物全体)ができるんです。おまけにね、鮮度を保つのが難しいフルーツを乾燥させると栄養成分が凝縮されるから栄養価が高まります。その上、生のフルーツとは反対に「血行を促進して体を温める効果」があるんです。つまり、冷え性の改善にお役立ち。ドライフルーツは水分が少なく、よくかんで食べなければならないため、食べる量が少なくても満腹感が得られ、食べ過ぎ防止にもええんです。

そしてこの「棗挟核桃仁」。なつめはね、中国では昔から「1日になつめ3粒を食べれば若々しくいられる」といわれています。千年以上も前から女性の美容と健康のために食べ続けられていて、あの絶世の美女、楊貴妃も欠かさずに食べていたという果実です。

また、レーズンは、美容健康に良いだけでなく、栄養成分の70%がブドウ糖と果糖で構成されていて普通の砂糖よりも体へのエネルギーの吸収がスムーズだから、疲れた時にぴったりなんです。そして、クルミ。中医学には、『異類補類(いるいほるい)』と言う言葉があります。臓器と同じ形の食べ物はその臓器に効果があるという考え方から、クルミは脳に形が似ているので『健脳』にも良いんです。

干しなつめの、外の皮がパリッとしていて、中がしっとりと、レーズンのねっとりと、くるみのカリカリが、3つの異なる歯ごたえになるからたまらんのです。最近の私の日本へのお土産はコレ! 一度差し上げたら、みなさん、自然のもの100%のおいしさに、やみつきになってくれはるから、うれしいんです。


筆者・楊さちこ
1961年大阪生まれ(国籍:日本)
南京中医薬大学・中医美容学教授・中医学博士
日本と香港・中国のアジアンコスメブームに火をつけた第一人者。大学では「高木祐子奨学金基金」を設立し、中医学の社会的地位の向上に尽力。「いつまでも美しく」 をモットーに美に関する商品開発をはじめとするトータルプロデュースを手がけている。著書は『肌がつるんと若返る「ガーゼ洗顔」』(マキノ出版)、『綺麗なひとは、やめている。』(幻冬舎文庫)、『昨日よりも綺麗になる魔法の習慣』(光文社知恵の森文庫)、『72時間で自分を変える旅 香港』(幻冬舎)のほか、2016年には香港の健康長寿に着目した『世界一の養生ごはん』(小学館)、『香港美人が教えてくれた美しさが永遠に続く6つの法則』(光文社)を上梓。郵便局だけで買える、おいしい家庭料理の本『dancyuクッキング』(プレジデント社)に長寿世界一「香港」の、おいしい養生ごはんを連載中。

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