在香港日本国総領事館は６月２日、犯罪組織が旅行者等に金の運搬を依頼し、密輸させる事案が増加していることについて在留邦人に注意を喚起した。金地金（「金の延べ棒」や「金塊」など）の日本への密輸事件が増加しており、2015年度（15年7月から16年6月）の処分件数が294件（前年度比1.7倍）、脱税額が約6億1千万円（前年度比2.6倍）と、いずれも過去最高を記録。密輸仕出地別処分件数は294件中135件が香港からで全体の4割以上を占める。さらに犯則者の国籍別構成比では日本人が51%を占めている。金の密輸の多くは、旅行者等に日本までの運搬を依頼する手口によるもので、金の密輸を依頼する者は暴力団などの犯罪組織。犯罪組織は「旅行代金を負担する」「報酬も渡す」などと旅行者等を誘い犯罪の片棒を担がせている。金の密輸は脱税を伴う重大犯罪で、関税法違反、消費税法違反、地方税法違反に該当し、十年以下の懲役もしくは千万円以下の罰金、またはこれが併科されるなど重い罰則の対象となる。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/index2.php?id=17314
