曽俊華（ジョン・ツァン）財政長官が２月２４日に発表した２０１６／１７年度財政予算案では、特区政府が発行するインフレ連動型債券（ｉＢｏｎｄ）の第６弾と高齢者向けの債券発行が盛り込まれた。ｉＢｏｎｄは１１年の財政予算案で初めて打ち出されて以来、すでに５年連続で発行。今回も規模は最大１００億ドル、１口１万ドルで償還期限は３年、配当は半年に１回、利率は過去半年の平均物価上昇率にリンクし、最低１％が保証される。昨年発行されたｉＢｏｎｄ第５弾の購入申請は５９万７８００人で過去最高に上り、申請総額は３５７億２４００万ドルで歴代３位だった。さらに今回の予算案では初めて高齢者限定の銀色債券（シルバーボンド）も打ち出された。対象は６５歳以上の市民で、今年と来年の２年にわたって試験的に発行。第１弾は償還期限３年、最低２％の利率が保証されるもようだ。安定的なリターンのある投資商品という高齢者の需要に対応し、政府は業界にシルバー市場の開拓を奨励している。【関連記事】