エイズ患者と称して個人経営の売春婦（４６歳）を脅し、金品を奪った中国本土籍の男（３５歳）に３月１１日、禁固８年の判決が言い渡された。１２日付香港各紙によると、被告はもともと香港のドラッグ依存治療施設に入る目的で来港したものの、昨年３月お金に困ったことから強盗を思い付いた。以前に一度利用したことがある売春婦の元を訪れた被告はマッサージの施術中に突然、血液らしき液体が入った注射針を取りだし「自分はエイズ患者だ、金を出さないと刺すぞ」と脅迫。売春婦は逃げようとしたところもみ合いになり、左肩を針で刺されたという。再度刺されることを恐れた売春婦は現金７９０ドルと市価６０００ドル相当の携帯電話を差し出した。被告は逃走したが、翌日逮捕された。売春婦はその後、病院で検査を受けた結果、ＨＩＶに感染していなかったという。被告が使った針は犯行前に公園で拾ったもので、逃走中にごみ箱に捨てたと話しているが見つかっておらず、実際に血液が入っていたかどうかは不明のままだ。裁判官は被告の行為は被害者を極度な不安に陥れた残忍な行いだと叱責。禁固８年の有罪判決を言い渡した。【関連記事】