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最新号の内容 -20170224 No:1473
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揚さちこ 東方美学きれい塾

 

課文228「糖分摂取を考える」

 

東方美学きれい塾

有機低GI椰子花糖(無精練)

アピタにて28.8ドル(編集部調べ

 

ホッとさせてくれる「甘み」

 

 甘いものには、ストレス解消やリラックス、体を柔らかくする働きがある。「甘いものを食べたらホッとした」という経験はだれにでもあると思う。そやからといって、甘いものばっかり食べていたら、太ってしまう。

 

 でもでも、ストレスやイライラのせいで、食べ過ぎたり、体をかきむしってしまったり、体がカチンコチンになって冷えてしまったりが続くと、お肌は荒れるし、生活習慣病の種にもなる。だから、食べたり飲んだりしてあっという間にホッとさせてくれる「甘み」ってとっても大切。

 

 人口甘味料は、カロリー無しとかで甘いのはうれしいねんけど、白砂糖の甘さに慣れている私にとっては「違う甘み」。それでこの数年、白砂糖の甘さのベクトルを持ってて、今まで知らんかった自然のもの由来の甘みを試している私。最近見つけて、もしかしたら良いかもしれへん! とマイブームになっているのが、今回ご紹介する「有機低GI椰子花糖(無精錬)」。すなわちココナツの花の蜜からできた糖、ココナツシュガー。

 

 最初、見つけた時に、「ココナツオイルや、ココナツのお菓子みたいなトロピカルな匂いとか味なんかなあ?」と思った。それで、買って帰ってなめてみた。どちらかというと、黒砂糖に近い味にさらっと感が加わった感じ。白砂糖の甘みベクトルで、ちょっと白砂糖よりも甘さ控えめやった。素直に「おいしい」。

 

 トロピカルなにおいとか味は、あの実の中にある白い果肉由来のものやとわかった。だから、白い果肉が入っていないココナツの花の蜜には、トロピカル感はないのやと理解した。甘みと味に納得した私は、次に、パッケージにてんこ盛りに記されている文章を確認することにした。

 

 まず、「低GI」とは? GI値というのは、摂取後にどれだけ血糖値が上がるかのスピード。ブドウ糖を100として表した数値。ココナツシュガーは「35」やねんて! だから、白砂糖のかわりに取るようにすると、血糖値の急激な上昇を防ぎ、代謝が上がり脂肪の燃焼効率が上がる。つまり血糖値安定とダイエットに。

 

 そして、ココナツの花蜜は17種類のアミノ酸、ミネラル、ビタミンC、ビタミンB郡(ビタミンB1、B2、B3、B6)、カリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄分に富んでいるので、代謝が良くなり、健康維持や美肌によい。ただいつも使う白砂糖をこれに変えるだけ! で、ホッとするだけでなくええこといっぱい。試してみる価値ありあり!   

(このコーナーは月1回掲載)

 

筆者・楊さちこ

1961年大阪生まれ(国籍:日本) 

南京中医薬大学・中医美容学教授・中医学博士 

日本と香港・中国のアジアンコスメブームに火をつけた第一人者。大学では「高木祐子奨学金基金」を設立し、中医学の社会的地位の向上に尽力。「いつまでも美しく」 をモットーに美に関する商品開発をはじめとするトータルプロデュースを手がけている。著書:『肌がつるんと若返る「ガーゼ洗顔」』(マキノ出版)、『綺麗なひとは、やめている。』(幻冬舎文庫)、『昨日よりも綺麗になる魔法の習慣』(光文社知恵の森文庫)と、『72時間で自分を変える旅 香港』(幻冬舎)。2016年4月・香港の健康長寿に着目した『世界一の養生ごはん』(小学館)、8月16日・『香港美人が教えてくれた美しさが永遠に続く6つの法則』(光文社) =写真= を上梓。