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最新号の内容 -20160722 No:1459
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メルマガ『日刊香港ポストe-mail版』
6月29日~7月8日のニュースから抜粋
(月~金曜に毎日配信)

 
■両替商殺人事件、本土で容疑者を逮捕
 
 大埔で今年3月に両替商の店主(71歳)が何者かに刃物でのどをかき切られて殺害された事件で、香港警察は6月27日、その容疑者の男が中国本土で逮捕されたと発表した。6月28日付香港各紙によると、容疑者は大埔在住の現在は無職の香港人(41歳)。以前は自営で商売をしており妻子のほかに本土に愛人を囲うなど羽振りがよかったが、最近は商売がうまくいかず借金があったそうだ。犯行当日は、店主が出勤時にマスクをした男がそれに乗じて中に入って刃物で被害者を脅し、2人がもみ合いになる様子が防犯カメラに残っており、香港警察がほどなく容疑者を断定。男が事件の1時間後には香港から本土へと出境したことが分かったため、広東省公安当局に捜査協力を要請していた。香港警察は容疑者の身柄を香港へと移送できるよう交渉を進めているという。この事件は、被害者が14年前に妻とともに500億ドルのマネーロンダリングにかかわって有罪判決を受けていたことでも注目を集め、その過去の事件との関連性も疑われていたが、このたびの犯人逮捕により関連はなかったことが判明した。
 
 
■翠華餐庁がエグゼクティブ向け弁当
 
 茶餐庁(香港式大衆食堂)チェーンの翠華餐庁(すいかレストラン)を経営する翠華控股(Tsui Wah Holdings Ltd.)は6月28日、今年下半期に支店8店を新設すると発表した。29日付香港各紙によると、同社の2015年度(15年4月から16年3月末まで)の純益は7168万ドルに達したものの、家賃上昇や人件費の増加により前年度に比べ54.5%もの減少。17年までに店舗数を計80店に増やすというプランに変わりはないが、今年下半期は香港で店舗拡大する考えはないことを明らかにした。主に中国本土での出店を増やす方向性で、新店8店のうち7店を本土で、1店をマカオでオープンさせる。南京と無錫は初出店となる。香港業務についてはメニューの値上げと人員削減は行わず、第3四半期からはデリバリーサービスに力を入れる考えだ。セントラル地区に勤務するエグゼクティブ向けに1個120〜200ドルの弁当を販売する計画だ。
 
 
■カリフォルニアF黄埔店が突如閉店
 
 経営危機が取りざたされ、倒産がほぼ確実視されている「JVフィットネス」だが、傘下のカリフォルニア・フィットネスの黄埔店が突如閉店し、会員に動揺が広がっている。7月4日付香港各紙によると、3日の時点で店頭に「明日4日からしばらく休業」との通知が掲示されていたという。ほかの8店舗に関しても清掃員が出勤しておらず、ゴミが散乱している、シャワー室のソープ類が補充されていない、冷房が数時間のみなど、混乱が伝えられている。また、従業員の給与も半年近く支払われていないという情報を受け、労工処も調査に乗り出していることを認めた。先に報じられたFFG武術健身中心の杜恒霖氏による買収の件だが、消息筋の情報では、債権者側は了承しているものの、JVフィットネス側が難色を示しており、話し合いがこう着状態にあるとしている。
 
 
■2016年のパンチラスポット公表
 
 民主建港協進連盟(民建連)婦女事務委員会は7月3日、盗撮被害が起きやすい「走光黒点(パンチラスポット)」を公表した。7月4日付香港各紙によると、民建連は毎年、香港域内の建物を調査しブラックリストを作成しており、7回目となる今回は17カ所が公表された。このうち12カ所がベルトの下が透明なガラスになっているエスカレーターとガラス製の欄干だ。リストにはコーズウェイベイの皇室堡、コーズウェイベイの銅鑼湾地帯、チムサーチョイのThe Oneなどの人気のショッピングスポットやアドミラルティーの政府庁舎、MTR香港駅(チェックインカウンター近く)なども含まれており、中でもハイサンプレイスの10Fの誠品書店から11Fの美食広場へ向かうエスカレーターと、美食広場から12Fへ向かうエスカレーターが最も深刻との指摘がある。こうしたスポットはミニスカートやショートパンツを履いた女性の下着が見えやすいという危険をはらんでおり、民建連では該当の建物について改善を要求するとともに注意を喚起しているが、2014年にリストに挙がった場所のうち、過半数に改善が見られないという。
 
 
■銅鑼湾書店店長、拘束中の映像も公開
 
 袁国強・司法長官らは7月5日、北京に赴き国務院公安部と会談し、寧波市公安局が銅鑼湾書店の林栄基・店長の案件について報告した。6日付香港各紙によると、昨年5月に何者かが広東省から寧波に域外書籍を郵送・違法販売していることが発覚し、これら書籍は林氏らが表紙を偽装するなどして中国本土住民に販売していたことが判明。書籍は香港から郵送または広東省にいる林氏の愛人が転送し、愛人が転送した書籍は368通、銀行口座には書籍代40万元余りが入金されていた。林氏は2012年にも違法出版物持ち込みで行政処罰を受けていた。寧波市公安局は昨年9月に違法経営罪容疑で立件し、10月に深圳市と東莞市で林氏と愛人を逮捕。公安職員は弁護士を要請する権利があると伝えたが、2人がともに家族に知られたくないため放棄した。拘束中の林氏の監視カメラ映像も公開され居住条件や待遇は劣悪でないことも分かった。今年3月に監視体制を解かれ保釈処分となった林氏は、妻子との不仲から香港に帰りたくないと申し出て広東省韶関市の図書館の仕事と住居が手配された。6月に私用で香港に戻りたいと申し出て公安も同意したが、林氏が本土に戻らないと公言したため、公安は保釈規定に違反すると指摘。林氏に本土に戻って調査を受けるよう促し、拒否すれば刑事強制措置を取ると警告した。
 
 
■自称映画関係者、女優志望女性を強姦
 
 話題の映画関係者というふれこみで26歳の女性を食事に誘い、その日のうちに強姦した中国本土籍の男の裁判が7月4、5日に開かれた。7月5、6日付香港各紙によると、被告は昨年11月に、微博(中国版ミニブログ)を通じて被害者と知り合った。自分は新作映画『寒戦II』(香港公開は今年7月8日)の制作スタッフとして香港に出張中で、映画に出演させるための「顔もスタイルも良い女性」を捜していると被害者に話したそうで、被害者もかつてパートタイムでモデルをしていたことがあったため被告の話に興味をひかれ、会うことになったという。食事した後、被告は資料を見せるからとホテルの部屋へ女性を招き入れたが仕事の話はせずに、女性に関係を迫った。女性は抵抗したが及ばなかったため、暴力を振るわれることを恐れて最後は男の言いなりになり、性行為が終わって男が眠ったすきを見て部屋から逃げ出した。被告は罪状を否認しているものの、裁判ではホテルの防犯カメラの映像が証拠として提出され、女性が部屋からブラジャーに上着を羽織ったままで逃げ出し、エレベーターホールに着いてからやっとショートパンツをはく様子が写っていた。被告は昨年、事件当日に逮捕されたが、保釈期間中に被害者と町で出くわした際にお金を渡すから告訴を取り下げるよう要求しており、この件についても警察に起訴されている。
 
 
■駐在員の管理職、アジアで4位の高給取り
 
  香港にあるグローバル企業のミドルクラスの給与がアジアで4番目に高いことがわかった。7月8日付香港各紙によると、これは人材コンサルタントのECAインターナショナルが、アジア太平洋地区のグローバル企業の駐在中間管理職の平均年収を調査、順位付けしたもの。香港は26万7000米ドルで、1位の日本(32万9000米ドル)、2位の中国本土(29万米ドル)、3位インド(27万8000米ドル)に次ぐ4位となり、昨年の5位から1ランク上昇した。同社のアジア地区代表は「居住費や教育費、車両維持費などの諸手当が同地区内でも飛びぬけている」と香港で住むコストの高さを認めながらも、「米ドルペッグ制で為替リスクも低い。中国本土に近いという地の利もあり、香港に拠点を持つ意味はまだ十分にある」と香港の優位性を示した。
 
 
■本土から大量のゴミが漂着、ビーチに悪臭も
 
 中国本土の大量のゴミが相次いで香港に流れ着き、悪臭を放つなど環境を汚染している。政府環境保護署に6月20日以降に寄せられた通報によると、アバディーンや深水湾、石澳、ラマ島、ランタオ島など香港南部の多くのビーチや沿岸部で大量のゴミが見つかった。当局が沿岸部の海上で収集したゴミの量は例年の夏季に比べ6〜10倍。しかも大量のベニヤ板や木の幹、家具、食器など、通常は海上では見つからない種類のゴミが含まれていた。簡体字の書かれたペットボトルやおむつ、発泡スチロール、使用済みの注射器などさまざまなゴミが浜辺に打ち寄せられているという。こうしたゴミの影響で愉景湾の水質が悪化、海水浴はできなくなっている。環境保護署では、ゴミ漂着の原因を今年6月中旬に広東省、広西チワン族自治区、湖南省、江西省など珠江沿岸の都市で大雨や洪水が発生したためと解説。水害でゴミが海洋に流れ出て、西南季節風と海流に乗って香港にやって来たものとみられている。
 
 
■旺角占拠の村長、旺角暴動の関与で逮捕
 
 2014年の「セントラル占拠行動」の際に「旺角占拠区村長」を自称していた女性、畢慧芬氏(20歳)が7月7日、春節(旧正月)に発生した旺角暴動に関与した疑いで逮捕された。8日付香港各紙によると、香港警察有組織罪案及三合会調査科(O記)は7日午後2時、青衣の自宅で畢氏を逮捕し、旺角暴動の際に着用していたとみられる衣服や「命運自主」などの文字が印刷されたタオルを押収。畢氏は警察署に連行された際、集まったメディアに対して「真の普通選挙がほしい」などのスローガンを叫んだ。旺角暴動の際は畢氏らが路面に敷かれたレンガを掘り起こし、それを他の参加者に渡して警官に投げつけていた。畢氏は生後5カ月に小脳形成不全と診断され、知的障害を抱えている。占拠行動で旺角の占拠に参加し「村長」を名乗っていたほか、15年1月に旺角西菜街の店頭でアイフォーン4Sを拾い、店主に対し「3400ドル払わなければ壊す」と脅したことで逮捕。恐喝罪で6月に禁固4カ月、執行猶予3年の判決が下された。
 
 
恵比寿★マスカッツが中国語曲リリース
 
ユベントス
 

 アジアでも人気のセクシーグループ「恵比寿★マスカッツ」が、7月7日に初の中国語シングル『Tokyo Sexy Night』をリリースする。香港のレコード会社の7月5日付ニュースリリースによると、恵比寿★マスカッツは、2008年4月から2013年4月まで活動した「恵比寿マスカッツ」の第二世代にあたるグループ。この第二期のメンバーは昨年公募され、日本全国から5000人が応募。その中から選ばれた33人が恵比寿★マスカッツの名称で活動している。この中国語シングルは昨年11月24日にリリースされた彼女たちのファーストシングル『TOKYOセクシーナイト』の中国語版で、「北京Sexy Night」「台北Sexy Night」「香港Sexy Night」など中国語圏を意識した歌詞が登場する。(写真提供・Forward Music Co., Ltd.)

 

香港エクスプレス、高松—香港路線を就航
 
ユベントス
 

 格安航空LCCの香港エクスプレスは7月6日、高松—香港間を結ぶ新路線を就航させた。今回の就航を記念して片道7080円からの特別運賃を販売開始する。この特別運賃は同社ウェブサイトで11日から販売を開始し、来年3月25日までに渡航する人に適用される。当初は火・水・日曜日の週3便のフライトを予定していたものの、マーケットの反響により今年9月2日よりさらに1便増加され、金曜日の運行も決定した。香港エクスプレス航空のアンドリュー・コーエン・ディレクター兼最高経営責任者(CEO)は初飛行に搭乗し高松空港に降り立ち、香川県の代表らと新ルート開設の記念式典を開催。就航記念の一環としてA320に香川県の名産品である讃岐うどんから「Sanuki Udon(さぬきうどん)号」と命名した。地域の特産品にちなんだものに名付けられた航空機名は Tebasaki (テバサキ)号と Siu Maai(シュウマイ)号などにつづく7つ目の機体となる。

 

ジェトロ、地方への対日投資拡大呼び掛け

 
ユベントス
 

 ジェトロ香港事務所は7月6日、香港総商会(HKGCC)と共催で「香港対日投資セミナー2016」を開催した。セミナーには香港の財閥、不動産、金融関連企業などホテル投資関係者135人が参加。昨年度の訪日外国人数は前年度比45.6%増の2135万9000人を超えるなど、訪日外国人観光 客等の増加に伴い日本におけるホテル需要は高まっている。こうした状況に鑑みCBRE Hotels ディレクターの土屋潔氏を日本から招聘し、近年のホテル取引と開発のトレンドについて説明した。土屋氏は「外国人投資家 による日本のホテル投資への関心は非常に高まっている。宿泊特化型ホテルは相当程度の 供給が見込まれるが、投資にはエリアごとの分析の上、差別化が求められる。他方高級ホテルの供給は限られており、今は投資のチャンスであろう」と述べ、特にアッパー型ホテルの潜在需要が高いことをアピールした。他にも北海道、京都、沖縄、横浜の自治体が各 地域の魅力や誘致策について情報を発信した。 (写真:楢橋里彩)