高温多湿の香港では夏になると蚊の繁殖が活発になるため、政府では蚊撲滅キャンペーンを定期的に行い、食物環境衛生署は毎月、蚊の繁殖指数を測定し発表している。これまでは他の害虫の繁殖に関する公的な統計はなかったが、立法会議員らが吸血昆虫の１種「ヌカカ」による被害に警鐘を鳴らし、政府に対策を講じるよう促している。５月２６日付香港各紙によると、このほど民主建港協進連盟（民建連）と新界３地区、離島区の議員が合同でヌカカの生息状況について調査を行った。５月１２～１６日に新界の１６９カ所に虫取りシートを張った結果、計８５３６匹を捕獲した。今後は１匹を１ポイントとするヌカカ指数を制定し予防に役立てたい考えという。今回最もヌカカが多く見つかった（＝指数が高かった）のは荃湾地区で、次が葵青区、離島区だった。これに対し政府は、ヌカカは主な伝染病媒介ではないと強調。公共の場での繁殖に留意し、ペストコントロールは行っていくと話している。ヌカカは体長が１ミリから数ミリで、一部の種類のメスが吸血する。しかし飛行能力は弱く蚊のように広範囲に飛ばないため伝染力は低いという。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/index2.php?id=13918