香港ポスト ロゴ
  バックナンバー
   
最新号の内容 -20160527 No:1455
バックナンバー

 

 

ロクセーン・ジャンさん

 

中国美女図鑑

肌の露出には保守的なシンガポールには珍しく、颯爽とビキニ姿で登場したロクセーン・ジャンさん。2015年11月5日、グランドプリンス高輪で筆者撮影

 

優勝を機に職業モデルに
 

 近年は日本で開催されることが多くなったミスインターナショナル世界大会(国際小姐世界大賽)は、中国はもとより香港・マカオ・台湾・シンガポールの代表が中国人・華僑華人になる公算が強く、効率よく中華圏の美女の取材ができる貴重な機会となる。ところが、悩ましいのが大会の公式カタログやプレスリリースに彼女らの漢字名がないことだ。今回紹介するミス・シンガポールの場合、公式カタログではロクセーン・ジャン(Roxanne Zhang)と英語表記のため、他の中華圏の美女とともに大会スタッフに漢字名の確認をお願いした。
 

 メール添付で届いたのが彼女らの直筆サイン。ところがシンガポール代表だけは「茗凡」と名前らしくない呼称で、本人直筆とはいえ頭を抱えてしまった。シンガポールは華人国家だが、マレー系・インド系などの住民もいる。圧倒的多数を占める華人の貫籍も福建系と広東系が拮抗しており、やや福建系が優勢。もっとも彼女らは英語で教育を受けており、学校で習う中国語も普通話。「連合早報」など華字の新聞も簡体字表記だ。若い彼女には中国語で氏名を書く習慣もないのだろう。


 ピンインから苗字は「張」か「章」になるが、特定できない。「張茗凡」や「章茗凡」では筆者がふざけているとも受け止められかねない。

 

中国美女図鑑
民族衣装で登場したロクセーン・ジャンさん。2015年11月5日、ミス・インターナショナル世界大会で、筆者撮影


 そんなわけで今回ご紹介する美女はミス・インターナショナルシンガポール大会優勝(国際小姐新加坡大賽冠軍)のロクセーン・ジャンさん。オーストラリアの大学で学び、シンガポールの「レッド・ブル」で働いていた。2013年にミス・ユニバースシンガポール大会(環球小姐新加坡大賽)で熱門(優勝候補)と騒がれながら選外となり、2015年8月15日、シンガポールの洲際大酒店(コンチネンタル・ホテル)で開催された2015年国際小姐新加坡大賽で優勝。世界大会出場を機にモデルに転向し、現在も活躍中である。

(このシリーズは月1回掲載します)

 

筆者・和仁廉夫(わに・ゆきお)
1956年東京生まれ。香港で第2次大戦期の日本占領史跡などを扱った『歳月無聲』(花千樹出版・中文)を出版。中国ミスコンに関しては、「広州『姿』本主義〜香港返還もう一つの意味」(霞山会『東亜』2009年9月号)がある。