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最新号の内容 -20160527 No:1455
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課文219「後ろ姿をシュッとさせる」

東方美学きれい塾
※「承扶」とは膀胱経上にあるツボで、お尻のむくみを取り除き、無駄なぜい肉が蓄積させるのを防ぐ。また、座骨神経痛や腰痛にも効果あり

 

引き締まったお尻のつくり方


鏡をしょっちゅう見てチェックしている人でも、後ろ姿までチェックする人は少ないと思う。でもね、道を歩いていて、男性でも、女性でも、後ろ姿がシュッとしている人は、「カッコええ」と思いませんか? 後ろ姿がシュッとするための基本は、「お尻」にかかっています。お尻がひきしまっていると若々しく見え、垂れていると老けて見えます。今回は、「引き締まったお尻の作り方」についてです。 


 お尻が垂れる基本的な原因は「姿勢の悪さ」。お尻のたるみは、毎日の悪い姿勢が関係している。悪い姿勢を続けていると、筋肉がアンバランスにつくので骨盤がゆがんでしまう。するとお尻の形が崩れて、余計なところに贅肉が付いてしまう。そして、そのままほおっておくと、さらにデカ尻になっていく。そして、姿勢が悪くなる二大要素は、普段の生活の中に潜んでいる。それは、


⑴足を組んで座る癖がある

⑵猫背ぎみ


 ⑴はイスに座るとついついしてしまうポーズ。でも癖になると、お尻だけでなく、太ももにも余計な脂肪が付いてしまう。⑵は、前かがみで歩いたり、前かがみでたち仕事をしたりして、背中や腰が曲がってきて体全体が丸みを帯びてきた状態のこと。筋肉もそのゆがみにあわせてアンバランスにつくので、お尻も垂れてくる。
 

 つまり、「足を組まないようにする」「背筋を伸ばす」さえできれば、お尻がシュッとしてくる。さらに「承扶(※)」というツボを刺激するともっと良い。「承扶」は、お尻の下のちょうど横じわ(お尻と太ももの境界の中央)に位置する。お尻を両手でつかむように押し上げると骨にあたる感触を感じるところ(図を参照)。
 

 刺激法は、「両手同時に中指が、骨のくぼみにあたるように、そしてお尻を持ち上げるようにして下から上へ押す」。3秒押して3秒離すのを10回繰り返して。お風呂上がりの温まった体にするのがより効果的。両脚を肩幅に開いて立ち、かかとを上げてツボを押すと脚全体にも効果がひろがり、足の引き締めにも役に立つ。
 

 実は姿勢が良くなると、お尻が引き締まり後ろ姿がシュッとするだけでなく、めぐりがよくなるので、バランスのとれた体になる。つまり「見た目」も「健康」も手に入る。「健康は自分で作るもの」で、毎日のちょっとしたことの積み重ねなので、今日から試しても損はないと思う。

(このコーナーは月1回掲載)

 筆者・楊さちこ



1961年大阪生まれ(国籍:日 本)
南京中医薬大学・中医美容学教授・中医学博士
日本と香港・中国のアジアンコスメブームに火をつけた第一人者。大学では「高木祐子奨学金基金」を設立し、中医学の社会的地位の向上に尽力。「いつまでも美しく」をモットーに美に関する商品開発をはじめとするトータルプロデュースを手がけている。その活動の一環として、2014年には『肌がつるんと若返る「ガーゼ洗顔」』(マキノ出版)、『綺麗なひとは、やめている。』(幻冬舎文庫)、『昨日よりも綺麗になる魔法の習慣』(光文社知恵の森文庫)と、永久保存版ガイドブック『72時間で自分を変える旅 香港』(幻冬舎)を上梓。2016年4月に、香港の健康長寿に着目した新刊『世界一の養生ごはん:笑っちゃうほど、調子がよくなる!』を発刊。