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最新号の内容 -20151218 No:3856
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ローストガチョウの名店、ついに清算へ

 74年の歴史を持ちガチョウなどのロースト料理の名店として知られるセントラルの●記は、創業者の子息らによる権利争いが訴訟に発展していたが、買収金額で折り合いがつかず、ついに清算することになった。12月17日付香港各紙によると、●記は創業者が2004年に死去した後、長男と次男がそれぞれ親会社の株式35%を保有する共同経営となっていた。だが創業者の妻や他の子女らの株式譲渡によって10年までに保有株は長男が45%、次男が55%となり、次男が経営権を握った。このため長男は同年7月、親会社の清算か自分の保有株買い取りを求めて高等法院(高等裁判所)に提訴。12年10月31日に下された判決では親会社が英領バージン諸島登記であることを理由に長男の要求は却下された。すでに長男は同年10月5日に死去しており、その妻と子息2人が上訴。14年にいったん上訴が却下されたが今年11月10日に終審法院で逆転勝訴し、長男遺族側の要求通り親会社の清算が認められた。28日間の執行猶予が与えられ、次男側が長男遺族側の保有株45%を買い取ることを話し合ったものの互いに譲らず、さらに7日の執行猶予期間を得たが、結局交渉は決裂したもよう。次男側の提示額は11億ドルにアワビなどの高級食材や長洲島の不動産の価値を加えた合計で約12億ドル、これに対し長男遺族側が13億ドルを要求して譲らなかったといわれている。【●=金へんに庸】【関連記事】