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最新号の内容 -20151007 No:3796
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ICAC、曽蔭権・前行政長官を正式起訴

 汚職を取り締まる廉政公署(ICAC)は10月5日、曽蔭権(ドナルド・ツァン)前行政長官の汚職疑惑について3年余りの捜査を経て正式に起訴した。6日付香港各紙によると、曽氏は公職者の行為失当として2件の罪で起訴され、5日に東区裁判法院で開廷した。起訴内容の1つは2010年11月2日~12年1月20日、行政会議で雄涛広播(現・数碼広播)の放送ライセンス発給を討議している際、雄涛広播の大株主である黄楚標氏と深セン市の高級住宅「東海花園」の賃貸交渉を行っていることを報告しなかった件。もう1つは2010年12月~11年7月に何周礼氏の叙勲を推薦する際、何氏が東海花園の物件の室内設計を担当していたことを報告しなかった件。検察側証人24人のリストには何氏のほか林鄭月娥・政務長官や唐英年・元政務長官も挙がっている。香港で起訴された最高位の官僚となった曽氏には、ほかにも自家用機やクルーザーによる豪華接待を受けた疑惑も持ち上がっているが、証拠不十分で起訴は難しいとみられている。【関連記事】