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最新号の内容 -20150807 No:1436
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 経済のグローバル化が進む中、自らの組織のために粉骨砕身するリーダーたち。彼らはどんな思いを抱き何に注目して事業を展開しているのか。さまざまな分野で活躍する企業・機関のトップに登場していただき、お話を伺います。(インタビュー・楢橋里彩)

 

40年の研究成果海外でも通用

再春館製薬所 グローバル事業部部長
香港法人総経理 三木具隆さん 
【プロフィール】 1970年生まれ、上海復旦大学を卒業。2011年より再春館製薬所に勤務、現在に至る。趣味は妻との散歩。

 

——御社のコスメブランド「ドモホルンリンクル」は4年前に初めて海外進出されましたが、香港を最初に選んだ理由は?

 再春館製薬所はこれまでの40年間、年齢から来る肌悩み、特にしわ・しみの改善を専門に研究を重ねてきました。海外進出を決めた理由は、日本国内市場が縮小する中、海外でも市場開拓したかったからです。香港は国際ハブとしてビジネスのしやすい環境が魅力です。香港を足がかりに今後さらなる展開につなげられればと考えています。
 

——香港女性の美容にたいする意識をどうみていますか。

  香港の女性はちょっと「ねじれた美容観」を持っていると感じています。例えば外資系のハイブランドはシーズンごとに新商品を出すことが多いですよね。こうした商品は肌悩みを対処療法的な考えで改善したり、体の部位ごとに異なる商品を用意したり、新しいもの好きの香港人は新商品の購入を促されつつお肌の状態を改善していこうとします。その一方で、中華圏の方々は昔から「漢方」の理念をもっています。これは体の芯から改善する「根本治癒」という考え方がベースです。
 

——つまり相反するものが美容業界で織り交ざっている状態なのですね。

 そうです。弊社は「根本が大事」だと考えます。そもそも「基礎化粧品をきちんと使う」ということは「根本から改善する」ということですから。肌が生まれ変わる周期(ターンオーバー)は「年齢プラス27日」と言われていますが、これをいかに健全な周期に戻すかが肌悩み解消の最大の手段なのです。香港で市場調査したとき、驚いたのは基礎化粧品の正しい使い方を知らない方が多いことでした。「ちゃんと洗顔できていない」「肌がやわらかくなっていない」「美容液やエキス、クリームの使用量」「どういう状態で『なじんだ』と言えるか」などを実感としてとらえていないケースが多かったのです。
 

——ちょっと耳が痛い話しかもしれません。(笑)

 洗顔は「手早くゴシゴシ」ではないのです。毛細血管が切れてシミの原因になりますから。ポイントは泡を皮膚の上に転がすようにすることです。「これで汚れは落ちてるの?」と思うかもしれませんが、大丈夫です。実際に多くのお客さまに弊社のお手当方法を学んでいただきましたが、皆さまお肌が明るくなり、瑞々しく変わっていくんですよ。女性の肌のトラブルや悩みは国ごとに大きな違いがあるわけではありません。だからこそ40年弊社が培ってきた研究成果は海外でも確実に生きると思っています。
 

——御社は香港でも日本国内と同じように通信販売で展開しているのですね。

 立ち上げ当初、香港ではB2Cの物流プラットフォームは整備途上でしたので、「自宅へ届ける」という面で苦戦しました。お客さまからクレームをいただいたこともあります。ですが、今では物流パートナーの努力によって大きく改善されました。


——通信販売への認識も徐々に高まってきたからこそですね。

 道のりは長かったですね。香港のお客さまからの問い合わせには熊本の本社で電話やメール、手紙でそれぞれのお客さまの悩みの相談にこたえさせていただいてますが、香港ではあまり体験したことのない「お客さま個々への対応」をする私たちの思いに感激してくださる方もいらっしゃり、リピートにつながることもあります。
 

——香港での今後の展開が楽しみです。

 確かに挑戦しがいはありますね。「飽きっぽい」「新しいもの好き」という印象だった香港で、リピート率は非常に高いのです。この結果は意外でしたが、同時にとてもうれしく思っています。サービス面だけでなく、弊社の場合は製造工程がガラス張りなので安心して購入できるという声もいただきます。
 

——今後の展開は?

 3月からグローバル展開を本格的に始動しています。日本と台湾を除く全世界を市場ととらえた事業展開です。直近で集中的に取り組んでいるのはシンガポールと中国本土。これまで日本・台湾・香港で培ってきた経験を生かして邁進したいですね。

(この連載は月1回掲載します)

 

【楢橋里彩】フリーアナウンサー。NHK宇都宮放送局キャスター・ディレクターを経てフリーに。ラジオDJとして活動後07年に中国に渡りアナウンサーとして大連電視台に勤務。現在はイベントなどのMC、企業トレーナー、執筆活動と幅広く活躍中。ブログhttp://nararisa.blog.jp/