元朗で売春婦の殺害事件が発生した。５月１７～１８日付香港各紙によると、事件が起きたのは安楽路の雑居ビルの１室で、被害者は重慶市出身の移民、鄭樹栄さん（４４）。１４日、急に連絡が取れなくなったことを不審に思った本土在住の実姉が鄭さんの様子を見てきてほしいと香港の知人に依頼したところ、その日の夜に部屋の中でカーテン紐で首を絞められた鄭さんの遺体が発見されたという。死亡推定時刻は１４日の朝８時半過ぎ。近所の人の話では、鄭さんは香港人の夫と結婚しているものの仕事を理由に別居しており、夫に黙って部屋で客を取り生活費を稼いでいたようだ。その後、事件が発生したと思われる時刻に、ビル内の防犯カメラの映像に５０歳前後の常連客とみられる男が出入りしていたことが判明、警察では容疑者として男の行方を追っている。鄭さんは日ごろから周囲に娘を大学に行かせ、麻雀店を開くために貯金をしていると吹聴してしていたこともあり、当初は客を装った強盗殺人と思われたが、容疑者と似た男と親密に手をつないで街を歩く姿が見かけられており、また、携帯電話を除いて、金目のものが残されていたことから、警察では怨恨の線でも捜査を進めている。【関連記事】