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最新号の内容 -20150722 No:3744
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湾仔の歴史建築「同徳大押」が取り壊し

 香港の歴史的建築物がまたひとつ姿を消す。湾仔のヘネシーロードとマーシュロードの交差点には「同徳大押」という名の質屋が入居する古いビルがあるが、7月21日付『星島日報』によると、先ごろこのビルの取り壊しが始まった。同ビルは築80年余り、質屋の同徳が同地で開業したのは1954年のこと。今では香港に数少ない旧式ビルの1つで、同店の漢字の看板が横書きなのに右始まりになっていることからもその古さがうかがえる。最近工事が始まったばかりだが、実は同徳のオーナーであり、同ビルの現在の所有者である不動産会社の徳成置業が同地に商業ビルを建てる計画を政府に申請し、2003年8月に承認されていた。同ビルは3級歴史建築物に指定されているため保存するべきとの声が上がり、古物や戸籍の保存・記録をする政府部門「古物古跡弁事処」が08年から3度にわたってオーナーと交渉したものの、ビル建築の意志は固く、取り壊しの前に撮影を行い写真と図画を記録して同処が保管することだけを了承したという。取り壊し後は23階建ての商業ビルが建つ予定だ。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/index2.php?id=12216